nadell journal

343グラムの、フォーマル

京都で天然素材の服をつくるNADELLが、愛知・尾州のウールジョーゼットで仕立てる「ナチュラルフォーマル」。ジャケットは一着343グラム(※38サイズ)です。ワンピース、ジャケット、スカートに続いて、2026年、新しくパンツが仲間に加わりました。かしこまる日の服を、ふだんの延長に置くための、ものづくりの話です。

2026.08 ― journal
NADELLのナチュラルフォーマル。ブラックのジャケットとスカートのセットアップを着た女性が、白い壁の前に立つ

軽い、という声

店頭で袖を通していただくと、多くのお客様がまず、その軽さに驚かれます。ジャケット一着で343グラム。1リットルの水の3分の1ほどの重さです。

フォーマルをまとう日は、いつもより少し背筋が伸びるもの。式典や大切な集まりでは、長い時間を過ごすこと、荷物が多くなることもあります。だからこそ、身につける服は、できるだけ体に負担の少ないものを。ブラウスのように軽やかに羽織れるフォーマルは、そんな思いから生まれました。
 

wool from bishu

尾州で織られた、ウールジョーゼット。

生地は、日本一の毛織物産地と呼ばれる尾州(愛知県)でオリジナルオーダーしたウールジョーゼットです。糸を紡ぐ、撚る、染める、織る、仕上げる。その工程をひとつの地域で分け合い、支え合う尾州のものづくりは、世界のブランドからも信頼を寄せられてきました。

上品な光沢と、細かなシボ。シワになりにくく、ナチュラルなストレッチがあり、体の線を拾いすぎない絶妙な落ち感があります。秋・冬・春の3シーズンに対応する厚みにこだわりました。色は、セレモニーに寄り添うダークネイビーと、ブラックフォーマルにも対応するブラックの2色です。

裏地には、キュプラを選びました。コットンの種のまわりの産毛から生まれる再生繊維で、呼吸する繊維とも呼ばれます。吸放湿性にすぐれ、静電気が起きにくく、シルクのようになめらか。役目を終えれば土に還っていく素材です。

尾州で織られたウールジョーゼットの生地の寄り。左がブラック、右がネイビー。細かなシボと上品な光沢がある
― 尾州のウールジョーゼット。左がブラック、右がダークネイビー ―
patterns

ミリ単位の、紙パターン。

NADELLは京都のアトリエで、紙パターンを手の感覚でミリ単位に調整しながら服をつくっています。天然素材の心地よさを追いかけてきた20年のノウハウと、フォーマルラインの製作に長く携わった職人としての経験。その二つを掛け合わせたのが、このナチュラルフォーマルです。

目指したのは、年齢から解放される服でした。30代で子どもの入園式を迎えるスタッフから、人生経験を重ねた70代のスタッフまで、実際に袖を通しながら意見を出し合い、流行に左右されないシルエットを形にしていきました。体型の変化にも、そっと寄り添うかたちです。

ブラックのワンピースの衿もと。シンプルな丸首にパールのネックレスを合わせている
― 衿もとはシンプルに。アクセサリーが静かに映えます ―
sewing

職人の手が、表情を決める。

服の表情を決定づけるのは、縫製と仕上げの技術だと考えています。このフォーマルを縫っているのは、コレクションブランドの一点ものから老舗ブランドの服までを手がける、国内の縫製工場です。納得できる工場との出会いを、ブランドを立ち上げてから16年、待ち続けました。

たとえばワンピースとジャケットの、くり抜きポケット。さりげない丸のかたちに見えて、高い縫製技術を要する仕立てです。確かな縫いは、型崩れのしにくさにもつながります。長く着ていただくフォーマルだからこそ、見えないところに手をかけました。

ワンピースの脇のくり抜きポケットに手を入れたところ。ポケットの丸いかたちが体になじむ
― くり抜きポケット。丸みのかたちに、縫いの技術が宿ります ―
the pieces

ワンピース、ジャケット、スカート。

― ワンピース ―

ゆとりのあるコクーンシルエットのワンピースは、着方次第でふだん着にもフォーマルにもなる一枚です。胸もとのくるみボタンは、服づくりの工程で出るシルクの残布を、京都のくるみボタンの職人さんがひとつずつ包んだもの。小さなところに、京都の手が入っています。

ブラックのボックスタイプのワンピースを着た女性の全身、前姿。ゆとりのあるコクーンシルエット
― ジャケット ―

ドロップショルダーのジャケットは、ゆったりとしたシルエット。中に袖の太い服を着てもすっと腕が通るように、袖まわりに余裕を持たせました。どんな方にも似合いやすい、小ぶりな襟が特徴です。

ブラックのドロップショルダージャケットの前姿。小ぶりな襟とくるみボタンが見える
― 小ぶりな襟。首まわりが、すっきり見えます ―
― スカート ―

フレアスカートは、緻密なパターンでシンプルさを追求しました。ウエストにはサイズを調整できるアジャスターボタンと、ゴムをしのばせています。体を締めつけず、それでいてきちんと見える。飽きのこないかたちです。

白いトップスにネイビーのフレアスカートを合わせた女性の全身。裾がやわらかく広がる
and now, pants

そして、パンツが加わりました。

2026年、このラインに新しくパンツが仲間入りしました。デザインを削ぎ落とした、すっきりとしたシルエット。フォーマルにもカジュアルにも着られるように、と考えたかたちです。

パンツスタイルを選ぶことの少なかった方にも、その心地よさと美しいシルエットを感じていただきたい一本です。ジャケットと合わせればセットアップに、ブラウスと合わせればふだんの装いに。かしこまる日と、いつもの日の境目を、静かにつないでくれます

新しく加わったパンツをジャケットと合わせた女性の全身、前姿。すっきりとしたシルエット
パンツとジャケットのセットアップの後ろ姿。肩から裾まで、きれいな落ち感がある
― 新しく加わったパンツ。ジャケットと合わせて ―

いい物を、安心して、
長く着てほしい。

― アトリエの願い ―
styling

セレモニーの日も、ふだんの日も。

ジャケットとスカート、あるいはパンツを合わせれば、セレモニーのためのセットアップに。ジャケットを一枚だけ羽織れば、タートルやブラウスに合う、ふだんの服になります。スニーカーと合わせていただいても、この生地はきちんと応えてくれます。

アトリエブランドらしく、裾上げのご相談は京都のアトリエで個別にお受けしています。体型の変化に合わせたお直しも、長くお付き合いするための私たちの仕事です。

ネイビーのジャケットとスカートのセットアップを着た女性の全身、前姿
― ネイビーのセットアップ。式典のあとは、一枚ずつふだんへ ―
underneath

肌にいちばん近いところは、オーガニックコットンで。

フォーマルの下に着るものとして、オーガニックコットン天竺ガーゼの5分袖インナーと、ペチコート代わりになるおうちパンツをご用意しています。アウターに響かない絶妙な丈で、肌をやさしく包みながら、ひそかに体を守ります。敏感肌の方にも安心してお選びいただけます。

オーガニックコットン天竺ガーゼの5分袖インナーと、ペチコート代わりのおうちパンツ
― オーガニックコットンのインナーとおうちパンツ ―
voices

一年先に、店頭で。

公式通販に先がけて、約一年、京都の店舗で販売してきました。実際に袖を通してくださったお客様から、たくさんの声が届いています。その中からいくつか、ご紹介します。

娘の七五三で着用しました。お参りから写真撮影、食事会まで一日中着ていましたが、軽くて疲れず、写真にも上品に映りました。これから入園式や卒園式にも着回せると思っています。

30代 ― ワンピース/ネイビー

卒園式と入学式のために選びました。品よく落ち着いた印象なのに、フォーマルでは珍しいコクーンシルエットで、他にはない個性を感じます。子どもの節目の行事で、これからも着るつもりです。

40代 ― ワンピース/ネイビー

カーディガンのように軽く羽織れて、それでいてきちんと感があるので、仕事の日も楽です。会議にも、仕事終わりの食事にも、そのまま行けるのがうれしいです。

50代 ― ジャケット/ネイビー

息子の結婚式のために求めました。上品で華やかさもあり、シワになりにくいので長時間の式でも安心でした。コサージュを添えるだけで印象が変わり、その後の食事会にも着ています。

60代 ― ジャケット/ブラック

米寿のお祝いのホテルディナーで着ました。軽くてシンプルで、シワにならないので、そのあとの旅行にも持っていけました。この年齢になっても装いを楽しめることが、うれしいのです。

80代 ― ジャケット/ブラック
※店舗およびオンラインショップでいただいたお声をもとに、ご紹介しています。

かしこまる日の服が、いちばん軽い。
そんな逆さまを、これからも、この手でつくっていきます。

NADELL
NADELLは、京都で天然素材の服をつくるブランドです。
糸から布、染め、縫製までを、自分たちの手で。
京都のアトリエから ― NADELLスタッフ