vol.1
NADELL order storys
50年の眠りから息を吹き返す、時を紡ぐオーダーストーリー
遠方へ引越しをされたお客様から突然のお電話で
「亡くなった母の着物を送ります」そんな一言からはじまったオーダーストーリー。
送られてきた美しい三枚の着物たち。
お客様が京都に来られるのをお着物と一緒に待つこと5ヶ月。デザイナーとの打ち合わせの日がやってきました。
ご希望は着物の生地を使って洋服を仕立てて欲しいというもの。
50年ほど大切に保管されていた着物は、ご自身の授業参観にお母様が着ていたという思い出のもの。
ナデルではこれまでもその方の人生に寄り添うオーダーメイドを行なってきました。
お母様の成人式の着物地を使い制作したウェディングドレスや、大切に保管されていたお母様のウェディングドレスの生地を使ったドレス制作など。
どれも人から人へ受け継がれる、想いに寄り添うオーダーメイドでした。
この取り組みは、15年前に生まれたナデルが変わらず守ってきたものづくりに通じるもの。
持続可能な未来を願い、受け継がれた職人技術で制作されるエシカルなナデルの洋服やドレスたち。
自然の恵と人の手と想いが繋ぐ、自然の循環が生み出す物語。それがナデルのものづくりです。
そんなストーリーを強く感じさせるオーダーメイドの仕事は、アトリエにとって特別なものになっています。
お客様の想いやエピソードを伺いながらインスピレーションでデザインをするデザイナー。
今回はお預かりした着物生地から3つのお洋服を制作することになりました。
お客様の身体に合わせパターンを作り、京都のアトリエでトワール制作が進められていきます。
迎えた一着目のトワールチェックの日。
一着目のご希望は、ナデルの洋服ラインで愛用されているカシュクールワンピースのデザインをベースにしたもの。
着物地の色と柄に合うように、深い紫色をした生地と組み合わせたワンピースをご提案することに。サイズなど細かい部分を調整しつつ、お客様と一緒に生地を選び、ご希望とすり合わせていく時間はとっても賑やかです。
使用生地が決まったところで、お預かりしている着物を生地の状態に戻す作業がはじまりました。
長年保管されていた着物のため、裏地との切り離し工程は根気のいる繊細な手仕事になります。
生地に整えた着物地の上にパターンを広げ、柄や色バランスを考えながら配置します。
色柄の調整を行ないつつ裁断計画を立てるのは、一枚ずつ作り上げるオーダーメードならではの丁寧なアトリエ作業です。
決定した裁断計画に合わせ、裁断作業を行なっていきます。
世界に一着だけの着物の裁断作業はやり直しがきかない息が止まる仕事。生地を切る静かな音がアトリエに響きます。
裁断した生地を縫製で組み立てていきます。
ミシンの糸を調整しながらひと針ひと針、お客様の顔を浮かべながら縫い上げるアトリエ仕事は贅沢な至福のひと時です。
ようやく、一着目のカシュクールワンピースが完成です。
艶感のある紫の生地と美しい着物の織り柄が織りなすハーモニーは、世界に一着だけのオーダードレスらしい凛とした表情に。
繊細なデザインを得意とするナデルの細やかな生地使いも魅力です。
遠方にお住まいのお客様のため配送でお届けさせていただいたワンピース。
後日、お客様から素敵なお写真がメールと共に送られてきました。
日本画作家をされていたというお父様の絵画を背景に撮影された一枚。
華やかな絵画に負けない美しさと気品を感じさせてくれます。
一息ついてすぐに、2着目の制作に取り掛かるアトリエスタッフたち。
次は普段着にもオケージョンにも活かせるドレスをご希望されました。
「ナデルのお洋服が好きだから、デザインはデザイナーさんにお任せ」と。
さて、どんなドレスになるのか.......次回もお楽しみに。
NADELL
オーダーサービスの仕組み
1. お問い合わせ・ご予約
お電話またはご予約フォームよりご相談、
ご試着の希望日時等やご要望をお知らせください。
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2. ご来店(ご相談・ご試着)
オーダーイメージがございましたらご来店の際にご持参ください。
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3. デザイン決定
ご希望のデザイン・素材等の確認後お見積りをお出しします。
ご了承いただきましたらご契約となります。
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4. 採寸
お客様のサイズに合わせたドレスを製作するために細かく採寸いたします。
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5. 仮縫い
完成までに仮縫いのため、1度ご来店いただきます。
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6. 縫製
調整・修正後、熟練したスタッフが丁寧に縫製をいたします。
仮縫いではお客様の体に合わせて細かい調整をいたします。
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7. 完成・納品
お引渡しとなります。ご来店受取り、もしくは配送の対応も行なっております。
お問い合わせ先
NADELL京都本店 TEL:075-708-6552
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